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塩谷哲 solo salt 2012 @Hakuju Hall

塩谷哲 solo salt 2012 @Hakuju Hall

先月に引き続き、白寿ホールでのSALTさんのソロピアノ。
今回も楽しそうに弾いてましたhappy01

セットリスト
= 第1部 =
・La Pluie
・枯葉
・雪の降る街を
・Bullet Train (Mike Mainieri)
・Earth Beat
・Bud Powell (Chick Corea)
・Three Views of a Secret (Jaco Pastorius)

= 第2部 =
・Magic, Dream, or True Love?
・シャレード (Henry Mancini)
・即興演奏
・スペイン舞曲より第5番「アンダルーサ」(グラナドス)
・あこがれのリオデジャネイロ
・Here There and Everywhere (The Beatles)

= アンコール =
・Ladies in Mercedes (Steve Swallow)
・Morning Bliss

この日は梅雨も明けて一気に夏になるかと思いきや、昼間で雨が降り、急に冷え込む、そんな日。
1曲目が「La Pluie」雨。
しとしと降る、さびしい、せつない感じ。

「クラシックなフランスな感じ、どうしても弾きたくなって。1曲目は軽やかな曲でお客さんが入ってくれるものだkれど。梅雨も明けたのに雨。めちゃめちゃ暑くなったと思ったらまた雨。そんな季節感のない感じ。」

その流れから「枯葉」。秋かよ。
今日の枯葉は、悲しい雰囲気ではなく、風にのって葉っぱが遊んでいるような軽やかな感じ。秋のこもれびの中、風は少し冷たいけれど心はうきうきとわきたっているような。

「雪の降る街を」今度は冬かよ。。
しっとり。どっしり。雪の上をしっかりと足をふみしめて歩く。
途中のメロディで雰囲気が変わり、自分の心の中にポッとあたたかい灯りが灯るようなぬくもりを感じる。あたり一面の白。

「Bullet Train」
今度は軽やかに、左でザッ、ザッ、と刻んで後ろから押し、右手はぐいぐいと前に向かおうとする気持ち。
道のないところをざくざくとかき分けながら、自ら道を作りながら進んでいく感じ。

「Earth Beat」
「大編成のオーケストラのようなつもりで書いたのを全く違う視点でメロディとハーモニーだけで弾いてみると違ったものになると思って」

広い大地の中、風の音だけが聞こえる。遠くから。
そして次はきらめきながら自分を取り巻く風。
そしてまた遠くから自分を呼ぶようなメロディ。
最後には自分が大地に足を踏みしめて立っていることを再確認する。

「Bud Powell」
ピアノとじゃれあうみたいに軽やかに跳ねるように。
右手が軽やかに駆け上がる。フィンガースナップが入る。足踏みする。
ちょっとだけうれしいことがあって、気持ちが軽やかで、春の風とたわむれながら歩いているみたい。
音が笑っている。楽しそう。
ピアノが笑っているみたいだ。

先月も言っていた

「お客さんの服の素材、綿100%なのか、麻なのか、それによっても響きが違う」
という話をまた引っ張り出す。そしてずっと最後まで引っ張る(笑)

「Three Views of a Secret」
ワタシ的にはこれ、この日一番きましたね。

小さな穴からのぞくとその先には無限の広い世界があり、自分が突然そこにポーンと放り出されてしまう。
広い大地、広い空、広い海。世界というより地球全体。
その大きな世界、不思議なところに自分はいるんだ。
今度はだだっ広い宇宙空間に放り出されて、さっきまで自分が立っていた地球を外から見ている。
もっと知りたい、もっと探求したい。
そうやって探っているうちに今度は自分の心の中にずんずんと入り込んでいくみたい。
広い宇宙の不思議と自分の心の中の不思議。自分の心の中にも宇宙があるじゃないか。マクロとミクロ。この対比。
ワタシの中でこれだけ物語ができあがっちゃいました。

「Magic, Dream, or True Love?」
元の曲はすごくかわいらしい感じですが、この日は大人どおしの落ち着いた会話のようでした。
男同士のちょっとしゃれたどっしりした感じ。女性同士の華やかで楽しそうな会話。そして男女の落ち着いた会話。
最後はそれを全部離れて見ているような。

「先月弾いた曲は弾かないようにしようと思って」
そのとおり、先月とは曲が全く違っています。

「シャレード」
先月も映画音楽を弾いてましたが、こういう曲はとにかくメロディがきれい。そのメロディを生かすようにしっとり。音数少なく。
モノクロの世界にメロディのところだけ色がついているような世界。
硬い、四角い世界にやんわりとした丸みを与えていくようだ。

「即興演奏」
「梅雨明けしたのか、夏が来たのか、わからない。移りゆく季節。心の状況。今は何もないんです。何か聞こえてきたら弾き始めます。」

音がポロポロといろんなところから筋のように集まってきて混ざり合う。
ゆったり流れたり、時々跳ねたり、蛇行したり、細い流れに入ったり、きらきらと陽の光を受けて輝いたり、おだやかでゆったりした流れになったり。
そこに突然激しい雨と風。水かさが増して濁流となり、うねる。時に岩にぶつかり、跳ねる。バシャバシャッ! 
最後はそれが一瞬にしてどっか行っちゃった。

「アンダルーサ」
村冶佳織さんとのDuoのときに、SALTさんがソロで弾いた曲。
乾いた風。赤と黒。そしてどんな風にも負けない、ピンとしたまっすぐな強さ。
風に吹かれながら今、自分がここに存在していることを感じる。
音が深くて強い。最後は夕陽を受けて前を向いてしっかり立っているような。

「あこがれのリオデジャネイロ」
かろやかに跳ねてる。楽しそう。暑いけどベタッとしていない。
楽しい、笑顔でいるけどはしゃぎすぎない。時には涼しい木陰で小休止。
夜になってお酒も入って楽しくなって踊っちゃったりして、みんなでわいわい。
なぜかベートーベンの「運命」のメロディをはさみながら。
で、最後は「なんてねー」って感じでおしまい。

「なんでかなー、いきなり(運命が)きてしまいまして。
最後にお口直しに。ふざけまくった後に、いいメロディだなー、で終わりたい。」

「Here There and Everywhere」
しっとり。ゆったり。メロディの音だけが静かに流れる。
白い世界。メロディの通ったあとに光が照らされて広がっていって、静かにあたたかい光を灯していくように。じわり。じわり。

アンコール
「ソロコンサートは、考えてみれば自分ひとり。なかなかしびれますね。
ピアノとホールの響きとお客さんの服の素材と(笑)こうしてつれづれとピアノを弾いて喜んでいただければうれしい。それに自分も満足することなく、とっても時間なんだけれどもっとうまくなりたい、という気持ちもつのってくるんです。
そうやってみなさんと作っていきたいです。」

「Ladies in Mercedes」
「アンコールは景気のいい曲を」ということで、ノリノリで。

ダブルアンコールで「だいたい1曲目に弾くような曲をアンコールで弾いてみます」

「Morning Bliss」
最後に聞いたせいか、朝というより夕陽を感じました。
これもステキです。

この日のSALTさんもとても気持ちがおだやかでいい状態にいるんだろうと思いました。
楽しそうにピアノ弾いてるSALTさんを見るのはやっぱりうれしいし。
あー、やっぱりこの人のピアノ好きだな、っていつも思う。

あ、なんか今人生で一番太っているので、来月のBlue Noteまでには痩せる、そうですよ(笑)

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