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12/23 Saltish Night Vol. XV

12/23/'11「Saltish Night Vol.XV」@中野サンプラザホール
塩谷 哲 / 佐藤竹善 / 古澤 巌 / 宮沢和史 / 夏川りみ

今年も楽しいひとときでした。
まずはセットリストです。

<セットリスト>

・Smile (Charlie Chaplin) / 塩谷哲ソロ
・Chardash (Monti) / 古澤巌、塩谷哲
・シャコンヌ / 古澤巌
・Fruitful Days (塩谷哲) / 古澤巌、塩谷哲
・Amazing Grace / 夏川りみ、塩谷哲
・涙そうそう (Begin) / 夏川りみ、塩谷哲
・あすという日が / 夏川りみ、塩谷哲
・イパネマの娘 (Antonio Carlos Jobim) / 宮沢和史、塩谷哲
・みだれ髪 (美空ひばり) / 宮沢和史、塩谷哲
・暁月夜 (THE BOOM) / 宮沢和史、夏川りみ、塩谷哲
・島唄 (THE BOOM) / 宮沢和史、古澤巌、塩谷哲
・遠野物語 (あんべ光俊) / 佐藤竹善、古澤巌、塩谷哲
・カレーライス (KAN) / 佐藤竹善、塩谷哲
・木蘭の涙 (スターダストレビュー) / 佐藤竹善、夏川りみ、塩谷哲
・Bella Notte (Disney) / 佐藤竹善、塩谷哲
・今日も君に恋をした (Sing LIke Talking) / 佐藤竹善、塩谷哲

ENC
・星の夜 (吉田美奈子、塩谷哲) / 出演者全員
・Life With You (塩谷哲) / 塩谷哲ソロ



・Smile (Charlie Chaplin) / 塩谷哲ソロ

SALTさんがひとりで。
やさしく、あたたかく、じわっと音が広がっていく。
波紋のように広がった音の輪が上にふわっと浮き上がり、メロディの線がさらさらと流れていく。最後はそのメロディが自分の手のひらの上に戻ってくる。

SALT「Saltish Nightにようこそ。
40%を越えたようで。最終回。決して笑わない家政婦がいつ笑うのか。笑う、微笑むことがどんなに人の心をやわらかくするか。笑うことがすごいことだと。」

まさかの「家政婦のミタ」のネタから!(笑)

「今年は、命、絆、いろいろ考えさせられました。我々も音楽というものを考えさせられてこんなときにできるのか、やっていいのか。
smileっていうことが一番大事で、音楽によってsmileが生まれればいいなと。みなさんにsmileが生まれるようにお送りしたいと思います。」


・Chardash (Monti) / 古澤巌、塩谷哲

この曲を聴くと「真央ちゃん!」と思ってしまうワタクシ...
古澤さんのバイオリンの音は、なぜかギューッ、となる。
ゆったりした部分と速い部分の緩急がおもしろい曲、スパッと切り替わるところがすばら
しい。かっこいい。どんどん速くなっていくところはもうドキドキ。

SALTさんと古澤さん、こういう大きなステージで共演するのはなかなかないらしい。
次の曲はSALTさんのリクエストで古澤さんのソロ。

・シャコンヌ / 古澤巌

メロディだけでなく、バイオリンから出てくる音すべてがなんというか胸の奥をギュッとしぼられる感じ。たったひとつの楽器で心の表側と裏側、人の心の複雑さを表現するようだ。からまった糸をほどいてもほどいてもまたからまってしまうようなもどかしさを感じる。


・Fruitful Days (塩谷哲) / 古澤巌、塩谷哲

前の曲から一瞬の間を置いてこの曲が始まる。一瞬でがらっと雰囲気が変わる。
バイオリンの音からまるで花が飛び散っていくようだ。そして花の香りも一緒に。古澤さんの音は、いつも聴いているこの曲よりももっと匂い立つような甘い香りがする。最後はより華やかに、より世界が大きくなっていく。


SALT「ピアノを弾いていると弦楽器がうらやましくてしょうがない。ビブラートがうらやましくて仕方ないんです。」


・Amazing Grace / 夏川りみ、塩谷哲

静かにゆったりとブルース調のピアノ。そこにこの曲がきますか!
りみさんの歌声はまっすぐに伸びる。途中から雰囲気はそのままに沖縄の曲に変わる。少しぶっきらぼうな感じのピアノに、りみさんの歌声はさらに上へ上へと伸びていく。すっと伸ばした手の先、そのずっと先まで伸びて、あたり一面がその世界に染められていく。


打ち上げとかで一緒になることが多く、りみさんがお酒が強いという話。
SALT「すごい飲んでも、次の日の朝10時の番組でもう歌っていると竹善もびっくりしてました(笑)」


・涙そうそう (Begin) / 夏川りみ、塩谷哲

「この曲に出会わなければ今の私はないさーねー」とりみさん。
ピアノがしっとり。そしてりみさんの三線。
りみさんの声は心の中にまっすぐに入ってきてじわーっと広がる。すごいな声の力。なんか、水分の多いこの声が心の中に蓄積されて涙になって出てきちゃうみたいだな。

りみさん、三線は「涙そうそう」を歌うようになってから始めて、その頃から沖縄のことばもいいなーと思うようになって、沖縄の曲も歌えるようにならないとな、と思ったとか。

次の曲は、もともと合唱用として作られた曲で、りみさんがNHKの番組で「ぜひ歌ってください」と言われて知った曲だとか。
仙台の中学校で合唱コンクールに出るはずだったのに震災で出られなくなってしまったということ、「今こそこういう曲を届けて欲しい。」と言われて、「歌うことで元気になってもらえるならと。」


・あすという日が / 夏川りみ、塩谷哲

最初のピアノだけでなぜか泣きそうになる。りみさんの声がやさしい。
ふっと語りかけるようでいて、世界が大きい。視線がすぐ目の前ではなく、ずっと先、ずっと遠くを見つめている。歌の力、声の力。この声に乗ってこの歌詞がまっすぐに届く。そしてそれをさらに押し広げるピアノ。


SALT「なんと素直な、ストレートな歌詞と曲と、メロディ。ストレートに伝わりますよね。」


・イパネマの娘 (Antonio Carlos Jobim) / 宮沢和史、塩谷哲

ボサノバ。宮沢さんはポルトガル語で語りかけるように歌う。ふわっと漂いながら、耳元からズン、と入り込んでなんだか心が侵食されていくようだ。
ピアノもふわっとした感じもありつつ、軽そうでいてどっしりしている。歌声はどんどん水分が多くなっていくというか密度が濃くなっていく。


宮沢さんが最近、俳優として「南極大陸」に出演していたという話。
宮沢「本当言うと苦手だし、怖いし。ここだけの話ですが、自分の音楽に関心のない人にも届けられるかな、と思って。」
キムタクにつっかかっていかなくちゃいけない役柄だったので「日本中が敵になっていく気がして(笑)」

でもBOOMのボーカルと結びつかない、という話から
SALT「じゃあ、必ずどこかにTHE BOOMと入れておくとか。たすきの細いのとかつけて(笑)」


・みだれ髪 (美空ひばり) / 宮沢和史、塩谷哲

6月のイベントでも宮沢さんが歌った曲。島健さんがアレンジした加藤登紀子さんのバージョンから「拝借」したとか。
ピアノが強い、熱い。タンゴ。
かっこいい。カラッとしているようで熱くて重い。
宮沢さんの声はまたゾクッとする。色っぽくて、この声の圧力が強い。ぐいぐいと来る。熱がぎゅっと圧縮されたものがぐぐっと迫ってくる感じだ。


次の曲は、THE BOOMのニューアルバムに収録されている曲。
宮沢「今回のアルバムが日本をテーマにしていて、いろんな世界の曲をやってきましたが、遠くを見るんじゃなくて自分の中、自分の宇宙から出てくるものを大切したい。」
ということで、元々大ファンだった石川さゆりさんとやれたらいいな、と思ったら実現したそうです。
今回は夏川りみさんと。
りみさん「夏川さゆりです(笑)」


・暁月夜 (THE BOOM) / 宮沢和史、夏川りみ、塩谷哲

宮沢さんの声は一見クール。それでいて艶っぽい。黄色く見える月ではなくて少し赤い月。
月の光のクールさと、そのもう一つの顔、月の光の妖しさのような。おふたりの歌声には、隠していてる、じっと秘めている熱い想いというのか、そういったものが感じられる。ピアノもそう、そういう音がしている。


「島唄」が世界中で歌われている、という話から
SALT「自分たちがいなくなっちゃってもこの曲は残る、という実感はあるんですか?」
宮沢さん、自分が知らなかった戦争の話を聞いたときに
「僕は何も知らなくて、僕にできることは何だろうと思ったときに、じゃあ歌を作ろう。」

宮沢「歌いたくない時期もあったけれど、現役の歌手として、どんなところでも使命として歌い続けることが一番の役割かなと思っています。」


・島唄 (THE BOOM) / 宮沢和史、古澤巌、塩谷哲

宮沢さんの三線、そして古澤さんのバイオリンが加わる。
ピアノは嵐のような雲の流れを感じる。バイオリンは風の音かな。
宮沢さんのさらっとしているようで湿っている声がさらに風を連れてくるようだ。バイオリンとピアノの風が渦を巻き、歌声がそれに乗ってさらに大きく広がっていく。
遠くへ流れていく、いや、流していく。
そこに、ある想いや祈りを強く込めて、自分の目では追いきれないぐらいの遠くへ流していく。

古澤さんがそのまま残る。
古澤「僕自身もインストなんで、間近で歌手の人たちのパワーをあびると、すばらしいですね。」
SALT「1年に1回こういう風に、歌の方たちのオーラを感じながら後ろから見ているんです。次の方は特に湯気が出てますから。雨男として有名ですけど、湯気が雨を作っているんじゃないですか(笑)」

SALTさんと古澤さんのトークがはずみ
「早く呼んでくれよ!」とステージ横から竹善さんの声が(笑)

次の曲、竹善さん自身も青森出身で、東北ということで選んだ曲。岩手県の遠野を題材にした柳田國男の「遠野物語」。同じタイトルの仙台在住のあんべ光俊さんの曲をカバー。
震災を受けたところがこういう風景に戻ってほしい、ということで選んだそう。

竹善「このイベントで初めてちゃんとしたこと言ったな。」
SALT「いいことも言うんだなーと。」


・遠野物語 (あんべ光俊) / 佐藤竹善、古澤巌、塩谷哲

竹善さんはギター。古澤さんのバイオリンが入るとどこかヨーロッパの雰囲気も。
竹善さんの歌声は、もう、安心。しっくりくる。
この曲では自分の目の届くところにいてくれて、その歌声に触れることが出来そうな安心感がある。そして、バイオリンとピアノが、なんか昔の記憶を呼び起こすような、少し前の過去を見ているような気にさせられる。

竹善「古澤さんはあの紳士的な感じですが、飲んだらいい雰囲気なんですよ。」

「情熱大陸」の打ち上げで、竹善さん、古澤さん、葉加瀬太郎さん、ゆずの北川くんと一緒になったときに北沢くんに向かって「きみかわいいね~。どういう子がタイプなの?(笑)と聞いたとか。

SALT「僕も言われましたよ(笑)変な意味ではないんですよ。」
そこからSALT & SUGARもそういうウワサがたったとか言う話も(笑)

竹善さん、「ブログでも書いたけど、銭湯でおじいちゃんによく話しかけられる」という話から、「これから歌う曲、矢口真理さんの『銭湯の娘』というドラマの主題歌で...さだまさしのようなトークの流れでしょ(笑)」


・カレーライス (KAN) / 佐藤竹善、塩谷哲

また竹善さんの手の届きそうなところにいてくれる声。ピアノもあたたかい。
KANさんの歌詞の世界と、あの雰囲気。あったかくてちょっとせつなくて、じわっときてくすぐったいような。その歌声をすっと背中から押してくれるようなピアノ。
身近にいてじわっとさせる名手だな、KANさん。


この曲が実は難しい、転調するから。「星の夜」ほどではない、という話から。
SALT「来年の目標は、転調しない曲を作ります(笑)」

次の曲、りみさんが最近歌っているということから、これはぜひデュエットで歌って欲しい、ということで。


・木蘭の涙 (スターダストレビュー) / 佐藤竹善、夏川りみ、塩谷哲

りみさんの声、手を伸ばしても届かない、ずーっと先を見ているみたい。
せつない。やるせない。持っていきようのない思い、抱えているととどめているとつらいので外に出す。ぎゅーっと凝縮された想いをまっすぐに、ずっと遠くに飛ばす。飛ばしても、まだ胸の中にはまだ残っている。

りみさんが5年ぶりに紅白に出てうれしい、という竹善さん。物心ついてから2~3回しか見逃したことがないらしく
竹善「今年も夕方までに大掃除を終わらせて見ますよ!」

来年の目標は?と聞かれ、
竹善「SLTのアルバム出しますよ!」
SALT「じゃあ、もうすぐ出るんですね」
竹善「千秋の詞がまだ3曲(笑)」


・Bella Notte (Disney) / 佐藤竹善、塩谷哲

この曲。もう言うことないです。この声と、このピアノ。さらに深みをますこの人達。
あーもう、絶対的な安心感。
あったかくて、おしゃれで、クリスマスにも合う。
寒い冬の夜でも心にポッとあかりが灯るような。

竹善「今年もSALTはいろんな展開しましたね」
SALT「1年の最後に個々に落ち着くという安定感。年越しそばを食べるみたいな。」
竹善「人を食べ物みたいに(笑)」
SALT「年越しそばというか、大福。失礼ですか?(笑)」

SALT & SUGARも15周年。
竹善「どっちかが死ぬまで、どっちかが死んだらトリビュートアルバム出しましょう。僕はあなたの未発表曲いっぱい持ってますから(笑)」
SALT「死なないで下さいね(笑)」


・今日も君に恋をした (Sing LIke Talking) / 佐藤竹善、塩谷哲

うーん、またもや安心感。
今回の竹善さんの選曲は、身近な、すぐ近くにいることのあたたかさ、安心感を強く感じる。
人とのつながりによって感じるあたたかさ。それは竹善さんだけじゃなくて、今改めて感じる、感じられてうれしいもの、普遍的なもの。
それを体現できる竹善さんの声、SALTさんのピアノ。

ENC

SALT「恒例になった、もう15回続いています。この曲もちょっと転調が多い。来年以降、転調のない曲が出来たらそっちにしようか?(笑)」

SALT「この顔ぶれ、毎回楽しみなんです。一期一会、今日しかそろわないこのメンバーでできるのは僕も楽しいんです。」

・星の夜 (吉田美奈子、塩谷哲) / 出演者全員

ここにいる人たちは、この曲に合った、この曲をちゃんと伝えられる歌を、そして演奏ができる人たちなのだ。

「もっと強い祈りをこめてピアノを弾く」

ここはまたSALTさんが歌う。
いや、歌うべきですよね。

SALT「いろいろなこと、悲しいことがあって、音楽の力が信じられなくなったこともありました。みなさんのあたたかい拍手に、自分の存在意識、自分たちにとって音楽に対する勇気を持てました。みなさんとこの場を共有できて、自分としての財産として抱えて生きていきたいとあらためて思いました。ありがとうございました。」

・Life With You (塩谷哲) / 塩谷哲ソロ

今年はなんかとってもあったかい曲が多かった。
古澤さんの音の深さに感動し、りみさんのまっすぐな声にじーんとし、宮沢さんの声にドキドキし、竹善さんの声の安心感を感じ。
そして歌モノのときのSALTさんのピアノのすばらしさ。
今年もいいコンサートでした。

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