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なぎさAfternoon Jazz Collection Vol.2 ~塩谷哲

7/16(土) なぎさAfternoon Jazz Collection Vol.2
逗子文化プラザホール なぎさホール

私にとってはひさしぶりのソロピアノです。
場所は逗子。ちょっとした旅行気分。

今回、会場のHPでリクエストを募集していたということで
(私が気付いたときには締め切っておりました。残念。)
300万通(笑)来た中からも演奏してくれました。
そんなこともあって、いつもよりもカバー曲が多いです。

・Summertime (George Gershwin)
・2つのメヌエット
・Smile (C. Chaplin)
・Side by Side (We Go)
・Someday My Prince Will Come
・Pray
・Life With You
・Flying Shoes

・The Shadow Of Your Smile (Johnny Mandel)
・Amame (Orquesta de la Luz)
・即興演奏
・「インヴェンション」より第1番
・Always & Forever (Pat Metheny)
・Spain (Chick Corea)

Enc
・Keep Smiling!
・Misty (Erroll Garner)

いきなり「Summertime」です。
まさに、今、毎日暑い日々ですが、湿気をあまり感じない、さらっとした雰囲気。途中ギラギラっとした昼間の日差しのようになり、最後はクールダウンして夏の夕方みたい。
左手がずっと軽くはずんでいて、左足もずっとリズムをとっている。

「メヌエット」はオリジナル部分はすっと背筋が伸びた感じ。
すぐにsalt版のメヌエットへ。猫がボールにじゃれついているみたいに、鍵盤の上で手がはねまくる。
途中、静かにゆったり。
ここはメロディが空に向かったふんわり飛んでいくみたい。そのメロディで一面の空気が満たされる。
ふっと遠くから早いメロディが聴こえてきたかと思うと、一気にその音に包まれる。

「Smile」しっとり。メロディが静かにきらりと光を放ちながら流れていく。
この曲はとにかくメロディがきれい。
あったかくてやさしくて、その音をずっと手の中に包んでそのぬくもりを感じていたい、そんな雰囲気。

「Side by Side」軽い。空気が一気に明るく、軽やかに。
前に進もう、進んでいこう、という気持ちが強いのかな。明るくて楽しくて、まわりもちゃんと見ながら。今の自分の周りの空気も感じながら、ずんずんと、自分から前に向かって進んでいく。

「いつか王子様が」この曲の持つかわいらしい雰囲気。夢見ているようなふわっとした感じ。
うれしくてくるくるとワルツのステップ踏みながら、すっ、すっ、と前に進んでいくみたい。
最後はゆったり、うすいピンクとかオレンジ色のような淡い色に包まれる。


「3.11の震災の影響が大きくて、こんなときに音楽やってていいのか、と落ち込んだりしたのですが、チャリティのイベントに出たりして、今こそ心の栄養としての音楽が必要だと、みなさんから教えられた気がします。
「Pray」は、全然関係なく作った曲ですが、この曲の存在を思い出してこの曲を弾こうと思いました。人々がひとつの思いを抱く、その力を感じます。この曲もそのひとつになってくれたらいいと思います。」


「Pray」震災の後でこの曲を生で聴くのは初めて。
冒頭からぐっと心をつかまれる。最初はどちらかというと静かに淡々と。
それが静かにしみていく。このなんともいえない気持ちを抱えたまま、すっと遠くを見すえて、それを祈りに変えて飛ばす。
最後は上に向かってまっすぐにすーっと。ひとすじのメロディを目で追って、その行く先を見つめるように。。。。

「Life With You」へと続く。
そして、今度は今そこにいることのうれしさ、ありがたさ、大切さをぐっと心で受け止めて、しっかりとつかんで、心の中でやわらかく、あたたかいものを感じて、いつくしむように。
そして自分がそれに包まれてもっとあたたかい気持ちになれる。

「いい音しますね。これ使えるね」
と言いながら、足でドスドスと床を踏み鳴らす。

そして「Flying Shoes」。
この曲を弾くsaltさんを見ていると、体が、心のなかが楽しいって言ってるんだな、と思う。椅子からはねる。足をならす。
ピアノから、楽しい、っていうオーラがメロディとなって四方八方に飛んでいく。そしてピアノのまわりに花が咲く。青空が見える。
カラフルな色がついていく。その面積がどんどん広がっていく。

「The Shadow of Smile」これまた、冒頭のメロディからぐっとつかまれる。
ボサノバ調。夏の終わり、夕暮れどきのさびしさというか。せつないようなさびしいような気持ちがわきあがってきて、それをすくいあげて、さらーっと流してしまう。
流してしまって、それを見送るように。。

「リクエストの中で、僕の曲の中でこの曲?と言う曲がありまして。オルケスタ・デ・ラ・ルスの曲。」

「Amame」この曲大好き。
カラッと明るいピアノの音でわっと世界が開ける。
音は強く、はっきりとしたメロディ。
わきあがってくるうれしくて楽しい気持ちをおさえられずに広がっていって、また少し沈めて、ぐっと心の中でつかんで実感して、そのうえでそのうれしい気持ちがまた強く、より大きくなり、外に放つ。

「即興演奏」最初は冷たい感じの月夜。
そこからあたたかさを感じられるような月の光のよう。その月の光になんだか心の中を見透かされるよう。
一見、おだやかな心の中の奥にあるざわついた気持ちが顔を出そうとする。
ダダダッ、と心のドアを叩く。別に隠そうとはしていないけれど、いつのまにか自分の心の中にも強いマイナスの要素があることに気付いてしまった。

おちついてきた。ゆったりとした、透明な月の光を感じる。
そのすーっとして光の中に、キラ、キラと時おり輝くものがあり、それが自分の心のなかにもすっ、と入ってくる。
そしてさいごはまた穏やかな心とあたたかいような月の光。

「インヴェンション」さらさらと弾き始める。
saltさんアレンジになると、音の連なりが帯のようになって、幾重にも交差しながら横に流れていく。勢いよく模様を作り出していく。


「弾きたい曲があるんです。むしょうに弾きたくなるときがあるんです。
今日がそうなんです。」

「Always & Forever」とにかくメロディがきれい。
メロディがじわじわとしみこんでいって、ぎゅーっと心をつかまれて涙をしぼられてしまうような感じ。
心の中でグラデーションのように少しずつ色が変化する。ブルーグレーのような。
それが目の前で大きな幕がひらひらと風で舞うようだ。それを見てまた心がぎゅっ、となるみたい。

「Spain」またがらっと変わる。音の表面の下が、熱い。
静かな炎が、一見静かに見える心の中に秘められている。
それをあえて表に出さなくても、それも自分だとわかっている。
力任せにがーっといくのではなく、隠すのでもなく、こういうのもありなんだとさらっと出せる強さ。すっと強いものがあって、それはぶれないし、揺るがない。


そして、アンコールの曲を聴いていて、わたしはやっぱりこの人のピアノが好きなんだな、と、あらためて実感したらなんだかうるっとしてしまいました。

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