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塩谷 哲ソロピアノ@千種文化小劇場

名古屋に行ってきました。
思えば、今年最後のSALTさんのソロライブになりますね。

このホールは、普段演劇に使われることが多いそうで円形に作られています。
すり鉢状の底の部分にピアノが置かれ、それを取り囲むように(270度ぐらい)座席があります。

= Set List =
黒いオルフェ
Always and Forever / Pat Metheny
枯葉
Happy-go-lucky
Ladies in Mercedes

Wishing Well
即興演奏-脊髄
That's The Way Life Goes
Giant Steps / John Coltrane
Heat of Mind

愛があたためる

今日はピアノの蓋が全開でした。
そしてこの会場の構成と自分が上のほうで聴いていたこともあり、音が上のほうに上がって行ってるなと思いました。

SALTさんは最初ズーン、ズーン、と低い音、高い音を鳴らしながら、しばらく音の響きを確認しているようでした。最近、冒頭でよくこうやって音の鳴り方を確認しているように思います。

ここのところのソロピアノは、あまりやったことのないカバー曲と懐かしめのオリジナル。
先月の白寿ホールもそうでしたが、季節柄、秋色を感じさせる演奏が多かったと思います。

「黒いオルフェ」は秋の町並みに静かに歩を進めながら、少しかげった空に赤や黄色の色づいた葉の色が見えました。

「Always And Forever」は、丘の上から秋の暮れていく街の様子を見ながら、その空気や色の変化を静かに見ている感じ。

さらに、「今だったらやってもいいんじゃない?」という、まさにこの季節ピッタリの「枯葉」。
くすんだ秋色の中から鮮やかな紅葉の色がメロディとなってポンポンと飛び出し、その後また元の秋色の中に戻っていく。

「Happy-Go-Lucky」この曲は個人的にとってもうれしいんですwink
「見ませんけどね。お守り的にね。」と言いながら譜面を置いて、ちらちらと見ながら弾いてましたね。
この曲でいきなり空気がすっと明るくなります。
力抜けてて楽しんで弾いてるな、弾いているうちにどんどん楽しくなっていってるのかな、というのが聴いていて伝わってきます。

「Ladies in Mercedes」は、前に転がっていきます。
最初は小さな輪だったものが、さらっと光を放って小さい輪を作り出したり、それを吸収してさらに大きくなって、静かに大きくぐるぐる。
最後にはいつのまにか球体になっていました。

「Wishing Well」は、ゆらゆら揺れる水面から、透明な水の粒がメロディになって浮き上がり、最後にはさらに小さな粒になって連なり、また水に戻って輪を作り静かに広がる。

「最近、脳を使ってない気がして(笑)しゃべってるときもピアノ弾いてるときも脳をつかわないほうがいいんですよ、ほんとは!」
ってな話を力説しつつ、即興演奏「脊髄」sweat01
脊髄って...coldsweats01このあたりはSALTワールド、ですかsweat01

さらさら、ざわざわとした音をいろんな場所で弾く。
ある情報が身体の中で伝達されるときに発する電気。それがすごい速さで駆けめぐり、またすごい速さで処理され、脳の中で記憶という形で蓄積される。
そして時にはその記憶の扉を開けて取り出してみる。
そんなイメージでした。

「That's The Way Life Goes」は、なつかしいですね。
当時バンドで演奏していた時よりも音が太く、どっしりとした気がします。
さらに迷いがなくなって余裕が出て、自分で自分の曲を受け身ではなく、自分から動かしてるんだな、という印象を強く感じました。

今年SALTさんがAGA-SHIOのツアーでコンゴ民主共和国に行った時、国に3台しかないグランドピアノを使わせてもらったのだけれど、ピアノの状態はあまりよいものではなかった、ということから。

「弦がなかったり音が出なかったり。ピアニストは、そこにあるどんなピアノも弾かなくちゃならないし、でもそのピアノがどんどん自分の音になっていく。
ある程度のメンテナンスがされていれば、それを自分の音にしていくのがピアニストなんだとアフリカで思いました。」

そして、「難しいんですよ、この曲」と言いながら、ジョン・コルトレーンの「Giant Steps」。
「こう弾きたい」と感じるのは脳が先なのか、指の動きが先なのか。
さらさら~と動いたかと思うと、全体を大きく包み込むようにおおらかに。
音を転がしては大きくまとめ、がむしゃらに弾くのではなく、曲を大きくガシッと捉えている。

「Heat of Mind」の前にパット・メセニーの「Better Days Ahead」をさらっと弾いたと思うのですが。
淡い色のグラデーションがついたやわらかな布が、風にひらひらとなびいている。

そんな雰囲気から一転。
強い音でメロディを弾き始め、一気に色が強くなる。
この曲も前とは違い、熱い部分を全面に押し出したりはしない。
左手で鳴らす強い単音の響きが、ずっと変わらない芯の部分の熱さを表しているみたいでした。その芯の部分の熱さが、前よりももっと凝縮されて、見た目では小さくなっているけれど、その分もっと熱くなっている感じでした。

アンコールは「愛があたためる」でしっとり。
メロディを際立たせながら、そこに色を添えていくようにじわーんと音を足していく。
あぁ、これはSALTさんのピアノですねぇ。。
美奈子さんの歌声も聴こえてくるようでした。
ピアノが歌ってる?

最初は音の鳴り方がちょっと?
ピアノのせい?ホールのせい?かと思ったのだけれど、最後はちゃんとSALTさんの音になってたと思います。
不思議ですね~confident


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コメント

私にとって名古屋では2度目の、住み始めてからは初めてのソロライブでした♪めいさんや、みなさんにもお会いできてうれしかったですーーhappy02
母もとっても喜んでいましたnote
懐かしい曲がたくさん聴けるとは思っていなかったですし、会場も面白くて私はSALTさんの背中ばっかり見てましたが(笑)行けて良かったです。

投稿: めみ | 2010.11.22 16:44

>めみちゃん
ひさしぶりに会えてうれしかったですhappy01
そういえば、みんなで名古屋に行ったことありましたね。
最近、懐かしい曲、やったことない曲を演奏してくださるので
おもしろいですよね~note

投稿: めい | 2010.11.23 21:58

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