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AGA-SHIO@紀尾井ホール

AGA-SHIO 国内ツアー最終日。
初日の調布も見ているのですが、変わりました~。

ふたりの間の「これから何が起こるんだろう?」という、いい意味での緊張感は維持されつつも、すごくいい雰囲気になってます。
おふたりが演奏中に笑顔をかわすシーンもあったり。
楽しそうです。

さらに、より自由になってますね。特に上妻さん。MCも
「あがっち!」(笑)

「じょんから」の冒頭。
なぜか三味線の音がすごくやわらかく感じました。
三味線の旋律が太くなったり細くなったりしながら直線的に走り、その線にピアノが色を添えて広がりをもたせていくよう。

上妻さん「僕は今日のために森進一さんのモノマネを練習していたらこんな声になってしまいまして...」(声が若干ハスキー?お風邪ですか?)
SALTさんのMCはのっけから飛ばしてまして、
「今日はSALTさんゴキゲンですね。声がよければもっと絡めたのに」って、上妻さん、いつからそんなこと言うようにcoldsweats01

「秋田馬子唄」は、ズンズン、というピアノのビートに乗って、横にながれていく上妻さんの歌。横に流れる線と縦に刻む線。
それが間奏になると、ピアノも三味線もバンバン、パンパン、と全面にビートを押し出すかのよう。

SALT「僕がAGA-SHIOというユニットを作ろうと思ったきっかけは、三味線の響きの音に日本の心、魂を感じてしまったんですね。
三味線のベン、という音、アタック音が大きいんですよ。そのあとですぐ小さくなる。(ちょっと弾いてもらう)鐘がゴーン、と鳴る響きを聞いているようです」
上妻「一緒にやるとサスティーンが消えちゃうんですよね」
SALT「ピアノないほうがいい?coldsweats01

この後、「ひとつの曲が船で各地に伝わって少しずつ変わっていたんです。」という話から「佐渡おけさ」。
ゆったりとした、ちょっとさびいしいような三味線の旋律。
そこに少しだけ明るい色をさしていくようなピアノ。
これが、なんだか桜の華やかさと同時に感じるさびしさ、のような感じがしました。淡いピンクと、グレー、みたいな。

SALT「ビートルズという人たちの、島国のおけさ。タンタタンタ、というリズムが西洋の同じようなリズムに合うんですね。」
と、つづいて「Yesterday」ならぬ「Yesterdayおけさ」。
この曲もどこかもの悲しいんですね...ピアノ自体が水のようで、その水面が三味線の旋律によって波紋がたち、それが広がっていくような印象。
最後はまた「佐渡おけさ」に戻る。

SALT「異質なものを組み合わせてみるというのが音楽的におもしろいんじゃないかと。今度はバッハとあわせてみたらどうか。
最初はバッハの時代のようにかつらをかぶっていただいて、中間はまったくフリーなのでかつらを脱いで、またかぶる、という3部構成ですsweat01

「バロック風狂想曲~三味線とピアノの為の」
(最初にかつらをかぶるようなしぐさをするSALTさんcoldsweats01)
三味線の旋律、ピアノの右と左の旋律。その3つの線が横に流れながら、一瞬一瞬、縦に重なる。
中間部。今日は、やわらかいけどほんのりさびしい。明るいけどうす暗い。
光が当たっているところと暗いところが一緒にあるような。光の部分が強く、その面積が広がっていくけど、やっぱり暗いところは暗い、みたいな雰囲気。
最後は、日が沈むように暗くなっていくけれど、なぜかそこにあるのは穏やかさと静けさ。


2部の最初は上妻さんソロ「津軽じょんがら節(旧節)」
じょんがら節には、新節、中節、旧節、の3種類があるそうです。
三味線だけをじっくり見ていると、左手は弦を押さえるだけじゃなくてはじいていたりして、さらに右手でベンベンと弦を叩き、音を出し、またビートを作り出す。
このボディにバチが当たる時の「バチッ、バチッ」という音が好きです。

上妻「海外に行くと特に日本人でよかった、って思うんです。日本のよさ、先人が作ってきたよさを、僕は三味線でその片鱗を伝えていきたいと思います。」
という上妻さんのすばらしいMCにつづいて、SALTさんのソロ。

「クリスティアン・ベッツォルトと言う人が作った、バッハのメヌエットと思われていた曲の新節coldsweats01
ということで「2つのメヌエット」。
すごい勢いで弾き始めます。右得てと左手が追いかけっこをするよう。
中間部はゆったり。この音がキレイなこと。
上を見上げると青空があって、そこに光がきらきらしてすがすがしい、そんな雰囲気。
また走り始めて、最後は「エヘッsmile」と笑うような終わり方。

この後、またお互いにほめあいsweat01
SALT「シャッフルのような、跳ねる曲。これは世界にもあって、世界的に跳ねたくなるんですかね?」
「Shufflin' City」。この曲が一番変わったんじゃないですかね。

ピアノも三味線もバンバン、とはねている。その跳ね具合が鋭くもゆるくもなく。
中間部はお互いが弾いたメロディをメロディで返し、寄り添いながらも近づきすぎず離れすぎず。近づくと火花が散りそう。
叩く音楽、そんな雰囲気になっている。

上妻さん、次の曲「涙の記憶」に触れ、「激動の時代が結構好きで、内なる強さ、哀愁そんなものを込めて作った曲です」と。
それにつづき「佐藤竹善さんが好きな『風林火山』。会うと確実に、上妻くん、弾いて♪、って。それで語りをするのが好きなんですよね~coldsweats01

「涙の記憶」
すごく奥行きを感じさせる曲ですね。
ぐっと心の中にためこんでいること、それを振り返ると少しつらい気持になるけど、今自分はここに地に足をつけて立っている、そんな強さを感じる。
これは私がこの芝居を見た印象なのかも、しれないんですけど。

つづいて、このツアーで初めてやるという「風林火山のテーマ」。
「涙の記憶」がどちらかというと内向きだったのに対し、この曲は外に向いている。内向きの気持ちだったのが、力を持って次第に外に向かって開けていくような力強さ。
目線がずっと遠くを見ている。

「ラプソディ」
これはもう、ふたつの楽器が作り出す様々な模様がおもしろい。
トーンが違う同じような色がやってきて混ざりあっていったり、異素材の糸が絡み合ってタペストリーのように模様を作りだす。
それが時には目の覚めるような原色だったり、まったく異なる色だったり。その変化がほんとにおもしろくて、圧倒されました。

アンコールでは、SALTさんが上妻さんのMCに対する「ほんとに。」という言い方が板東英二みたいだとさんざん上妻さんにツッこまれるcoldsweats01

さらに、AGA-SHIOでヨーロッパツアーに行く、という話に触れ「パリは、僕としては凱旋、なわけですよcoldsweats01

最後は、上妻さんのアルバムに初めてSALTさんが参加した曲「君への想い」。

このユニットでのライブ。
何より三味線のすばらしさが体験できたのが一番おもしろかったこと。
アルバムで聴いた時よりももっとすごい世界がそこには展開されていて、スバラシイ。
これからも機会あるごとにやっていただきたいですっpaper

凱旋帰国されたときにまたぜひっheart

= 1部 =
・じょんから
・秋田馬子唄
・佐渡おけさ
・Yesterday (The Beatles)
・バロック風狂想曲~三味線とピアノの為の

= 2部 =
・津軽じょんがら節 (旧節) / 上妻ソロ
・2 つの「メヌエット」(J.S.Bach) / SALTソロ
・Shufflin' City
・涙の記憶
・風林火山のテーマ
・ラプソディ

=アンコール=
・君への想い (上妻宏光)

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