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平野公崇・塩谷哲@行徳

平野公崇(sax) / 塩谷哲(pf) @行徳文化ホールI & I

おもしろいコンサートでした。

Saltさん、最後のプレリュードだって練習したんだろうに、そんなの表には見せないぐらいなんだか余裕すら感じさせてましたよ~。

会場周辺のお客さんが多かった?のか、saltさんの「前世パリジャン」ネタにも笑ってくれるお客さん達でした。

サイン会も盛況でした。

ここからレポです。なんだか長くなりましたsweat01

=第1部=
ハード (saxソロ) / C.ロバ
無伴奏チェロ組曲 第2番よりプレリュード (saxソロ) / J.S.Bach
主よ人の望みの喜びよ (sax & piano) / J.S.Bach
Passage (sax & piano) / 塩谷哲

=第2部=
組曲「工場長の小さな憂鬱」より 

 森に棲む妖精達のラベル貼り
 慈愛 (piano) / 塩谷哲
EARTHEORY (sax & piano) / 塩谷哲
「七つの絵」より 花降る日 (sax & piano) / 平野公崇
「七つの絵」より 東風 (sax & piano) / 平野公崇
即興ソナタ (sax & piano)
 第1楽章 Allegro con brio
 第2楽章 Andante espressivo
 第3楽章 Presto con fuoco

=ENC=
G線上のアリア / J.S.Bach
平均律クラヴィーア第1巻 第2番よりプレリュード / J.S.Bach

はじめは平野さんひとりで登場。

ステージ上には譜面台が5つぐらい横並びになっていて、そこに楽譜が置いてあります。

かなり長い曲なのかな?

1曲目「ハード」。現代音楽みたいな不思議な曲。

低く鳴らしたかと思えば次に「スーッ」って感じで高い音を響かせる。低い音のフレーズ、高い音のフレーズが交互に出てきて、それがだんだんとテンポアップしてきます。低い音で大きくうねりを作りだし、テナーサックスのボディを叩くとそれがまるでパーカッションのように聞こえ、それが曲のリズムとなっていきます。そしてさらにそこに高音が入るんです!

音が、フレーズがどんどん変わるから、のしのしと歩いてみたり、スタスタ歩いたり、ステップ踏んでみたり、はたまた動物園の中にいていろんな動物の鳴き声が聞こえてくるみたいで、ひとりではなく複数の人がその場にいるみたいです。

でも、それをひとりで吹いている、と。すご。

2曲目はバッハ。まったく違う雰囲気で、やわらかくてはかない感じの音。

チェロの音みたいに聞こえる、と思ったらチェロの曲だった。ゆるやかにながれるような旋律。
上から葉っぱがひらひらと落ちてきて、それが風にのって舞っているよう。ひとつ地面に落ちたら、また次の葉っぱが落ちてくる。ちょっと冷たい空気を感じたから、春ではなくて初秋、って感じかな。

次の曲「主よ人の望みの喜びよ」からsaltさんが入ります。
教会の中のような厳かな雰囲気で、上のほうに空間がたっぷりあるところに、テナーサックスのメロディがゆっくりと大きく線を描くようにすーっと高いところに向かって響いていきます。
ピアノはそのサックスの乳白色のようなメロディの線に、やわらかい色を足していくような雰囲気です。

続いてsaltさんの「Passage」。
平野さんはバリトンサックス。ピアノの左手のパートをバリトンでブイブイと鳴らすと、その音の重量感もあり、ピアノをぐいぐいと追い立てているよう。その上をピアノがぐるぐるっと転がっていきます。
跳ねる、転がる、飛び回る。静かなパートでピアノの音が上から降ってきて、サックスの音の風がすーっと吹いてとおりすぎたかと思うと、また元のようにブイブイと、ぐるぐる。

2部はまずsaltさんがひとりだけ。組曲「工場長の小さな憂鬱」から2曲。

組曲はソロピアノのコンサートでまとめて聴いていたせいなのか、単品で聞くと、「あれっ?」となんだか物足りない。まとめて弾いて~。
あと、「慈愛」は、単品で聞くとなんか雰囲気違う。じんわりとした、水分大めの音が心の中に降り積もっていって、心の中が重くなっちゃう、みたいでした。

Saltさんが平野さんを呼ぶと、なかなか出てこない()
2
曲あると思ってのんびりしていたらしい()(1曲が短いからね)

saltさんの「EARTHEORY」。
平野さんのテナーのメロディがまっすぐで力強い。生命力がある、っていうか。
途中でバリトンに持ち変える。そうするとさらに力強さが増し、地面の下のほうでうごめいている、これから何かが生まれてきそうな勢いを感じる。

ピアノはもう少し地面に近いところにあって、もうちょっとで地面を破って外に出て行くぞ、というような勢いを感じる。

どちらも地面を下から押し上げていくような力強さ。

平野さんの曲「花降る日」。
春先の、やわらかいけどちょっと冷たい風を感じる。うすいピンクにグレーが混じっているような。サックスの音がどこからか花の香りを運んでくるような風。ピアノの音が作りだす風には、花びらが含まれていて、それがひらひらと舞っているようだ。風がゆったりと流れて、光も感じる。

「東風」は、同じ風でももっと冷たくて鋭くて、大きな風。

バリトンサックスの作り出す風は大きく、強くうねり、旋回する。ピアノの作り出す風はもう少し小さくてうねうねと動く。時に並行して、時に大きく混じり合う。平野さんのサックスの音は、ほんとに自然の風みたい。ふたつの音がまるで生き物のようにうねっている。最後は風が遠くに遠ざかっていく。

即興ソナタ。1楽章の短いテーマを平野さんが作ってきて、それが最初と最後に出てくる、2楽章は少し静かに。本当にそれしか決めていないらしい。それでもやっちゃうんだな、この人たち。

1楽章。ソプラノサックスとピアノ。少しおすまししたような雰囲気。テーマを少しずつ変えて演奏する。かわいくなったりおどけてみたり。

ピアノだけでゆったり。やわらかい日差しの中で草の上に寝転んでいると、サックスのやわらかい風が吹いてくる。ちょうちょが飛んでる。
少し風が冷たくなってきて、音が鋭くなってくる。最初のテーマに戻る。
最初のかわいらしい感じより、もっと冷たくて鋭くて、温度が下がったな、って感じがする。

2楽章。今度は少し日がかげっているみたいだ。
サックスの風がふいて水面をゆらし、ピアノの音が波紋のように広がる。風が水面にさまざまな模様をつけていく。
ピアノはそこに光と影をつけている。光に水面がきらめいて、風が静かに通り過ぎていく。

3楽章。ピアノがうねる。暴れるみたいにバラバラと。暗い。鋭い。

ソプラノサックスの音も鋭い。ちょっとこわいような。何かが向かってくる。

黒くて鋭い風が渦をまいている。ふたつの音が嵐を連れてくるみたいで落ち着かない。テナーサックスにかわると、さらに風がうねり、すごい勢いで回る。サックスとピアノのふたつの大きな渦がぶつかりあって、はじける。近づいてぶつかってはまた離れる。
混じり合うのではなくどちらも存在して主張している。

最初のテーマに戻る。速い、鋭い、暗い。
最後はふたつが同化するように、大きく一緒になって旋回する。

G線上のアリア」ソプラノサックスの音が、すーっとまっすぐにのび、それでいてピアノの音はあたたかいので、音全体に包みこまれるような雰囲気。

最後のプレリュード。最初からsaltさんのピアノが勢いよく、鋭くずんずんと響く。低くて重たい。

これがなんだか、すごかった。ふたつの音が最後に駆け抜けていったみたいです。
こんなの最後にやるんですかい!

原曲とはもう、かなり、変わってるんだろうな。かっこよかった。

平野さんは、音がとってもきれいです。
強く吹いてもうるさくないし。でもそれでいて即興的なこともやってのけるから、すごいです。

即興ソナタなんて、ほんとに譜面にはテーマ以外は書いてないのに、ふたりで表情だけ見ながら曲を作り上げていっちゃって!

平野さん、演奏していないときはニコニコしていて腰が低くて、MCではなんだかあたふたしてて、やたらひとりで汗かいてました()


ライブレポートアップしました。こちらへどうぞ。

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