JAZZピアノ6連弾@サントリーホール
「JAZZピアノ6連弾」サントリーホール
佐山雅弘 / 小原 孝 / 国府弘子 / 塩谷 哲 / 島 健 / 山下洋輔
= SET LIST =
・ オープニング~ Tokyo Reborn Blues
(山下、島、国府、小原、塩谷、佐山)
・ スカラムーシュ / ミヨー (小原、塩谷)
・ スペイン / チック・コリア (佐山、島)
・ 寿限無 + 寿限無 / 山下洋輔、国府弘子 (山下、国府)
・ Suite for Piazzolla / 島 健 (島、塩谷、山下)
・ オン・ファイヤー / ミシェル・カミロ (国府、佐山、小原)
・ ボレロ / ラヴェル (塩谷、佐山、山下、島、国府、小原)
= Encore =
・ Take Five / Dave Bruveck
ステージ上には6台のピアノ。それだけ。
よこすかに続いて見に行ったのですが、何が楽しいって、この6人のピアノから出てくる音が違うこと。弾き手によって違うのは当たり前のことではありますが、それをいっぺんに6人聞き比べることができるんですから、楽しくないなんてことはないのです。
オープニングは6人揃って。
佐山さんが作ったというBluesの曲を、ちょっとずつひとりでも弾こうと思ったら大変なことになったという(^_^;)
それぞれが個性的なので、まったく違う雰囲気の曲が続きます。
挑発的のような、挑んでいくような強い音。オープニングからすごい迫力で弾く山下洋輔。
やわらかくゆったりと流れる旋律。おだやかで、まどろみ、夢うつつになる心地よさの島健。
ゆるやかに流れるワルツ。気持ちが晴れ晴れとするようなきらびやかな、カラフルな音の国府弘子。
朝のようなすがすがしさを感じる曲だな、と思ったら、そのままビュンビュン飛ばす「トルコ行進曲」へ。クラシックも交えてを曲を料理する小原孝。
もやもやした混沌のなかから沸いてくる感情。不安や迷い。明るいところにはまだたどり着けないもどかしさ、オリジナルの「Enharmonie」を演奏した塩谷哲。
静かにゆったりと、なつかしさを感じさせるようなちょっとだけ切ない音。そこからBluesへ。おしゃべりで粘っこいピアノを弾く、佐山雅弘。
そして6人全員でソロを回しながら弾いていく。まだオープニングなのに、ここだけで十分楽しい。
この人達はそれぞれのフィールドで、ソロでも、またさまざまなアンサンブルをこなしてきたつわものぞろい。
1部はふたりずつ。2部では3人で弾く。クラシック、ドJAZZ、タンゴ、といった曲達を演奏していく。お互いの音を聞き、それに対応する自分の音を乗せてひとつの曲を作っていく。
音、というのは色に似ている。うまく調和(ハーモニー)すれば、新しい今まで見たこともないような新しい音の世界が生まれる。逆に、自分だけのことを考えて、人とまったく調和しない音を出せばたちまちにごってしまう。
色もそう。きれいな色を作ろうとして、混ぜる色を間違えるとにごった色になってしまう。
どの組み合わせも、自分自身の個性をぶつけながらも、それが調和し合ってそれぞれの曲の世界になっている。組み合わせが違ったら、また違う世界になっているんだろう。
圧巻は、SALTさんアレンジのラヴェルの「ボレロ」。
最初はボン、ボン、ボンといったベースに流れる単音と、単音のメロディ。オーケストラが奏でる楽器のごとく、交替で奏でていくメロディの音色も変化する。そして少しずつ音数が増え、小さかった音もだんだんと大きくなっていく。
6人それぞれが放つ光の束が、最初は細かったものが太くなっていき、それが一箇所にまとまる。そこで6人の色が混ざり合い(混ざり合う、というか混ざる部分と混ざらない部分が共存している)、その面積がだんだんと広がっていき、今度はそこから新たな光が放たれる。そして最後はそれがホール全体を包み込んでいく。
じわじわ、じわじわと変化していくのを目の当たりにし、ゾクゾクしました。グーッとこみあげてくるものがありました。
聴いていて、だんだんと会場の温度が高くなっていくのがわかるのです。この曲が終わった後は、まちがいなく温度が上がってました。熱かったんです。それほど6人の作り出す音の迫力がすごかったんです。
6人のピアノをいっぺんに聴けるなんてことはめったにありません。
ちゃんと自分のゆるがない個性というものがあるうえで、相手の音を聴いてさらに別の世界を作り出すことができる人たち。
そして、ピアノという楽器のすごさ。全部楽しかった。。。
ライブレポートもアップしましたので、よろしければそちらもどうぞ。
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