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No. 193 モモ

momo_121205ミヒャエル・エンデの「モモ」。
初版が1973年というので、子供の頃に読んだことがある方はたくさんいると思います。知ってはいたものの、なぜか読んだことがなかったのですね。

No.192に書いた「わたしの名前はキムサムスン」を見ていたら、主人公のサムスンが好きな本がこの「モモ」。両親を亡くしたショックで口がきけなくなってしまった、ジンホンの姪のミジュに話して聞かせてあげるのもこの「モモ」。(ジンホンもそれでひそかに読んでいる。。)

先日、クリスマスの絵本を探しに本屋に行ったところ(絵本をプレゼントするのが好きなのです)、見つけてしまったのですね、「モモ」。「これはやはり、わたしに読め、ってことだよなぁ」と思い(単純!)、買ってみました。

とある街にある、廃墟のような円形劇場にどこからともなくやってきて住みついた女の子、モモ。

モモは何か特別なことができるわけではないのです。できるのは、ただ、黙って人の話を聞いてあげることだけ。それに対して何か意見を言ったりするわけではないのです。それでも、人々はモモに話を聞いてもらうだけで、なにかすーっと心が軽くなるのです。そして、何かあったら「モモのところに行ってごらん!」と何人もの人達がやってきて、モモは子供から大人まで、いろんな人と友達になるのです。

そんなところに時間泥棒達がやってきます。言葉巧みに人々から時間を奪い、人々はとにかく時間に追われ心に余裕がなくなっていきます。大人は子供をかまわなくなり、モモのところにやってくる余裕もなくなってしまいます。あるとき、モモは時間泥棒達が考えていることを知ってしまいます。なんとかしようとするのですが、どうしたらいいかわからない。そして、ひょんなことから時間の源を管理している、マイスターと知り合ったモモは、時間泥棒から時間を取り戻すべく、奮闘するのです。。。

簡単に言ってしまえば、そういうお話。
「心に余裕をなくした、時間に追われている人達」というのは、現代人に通じるところがありますよね。「忙しい」が口グセになり、人とゆっくり話をするとか、そういう時間をなくしてしまった人達。このお話が書かれたのはもう30年も前のことなのに、まるで現代を言い当てていたみたいです。

とはいえ、これを子供の頃に読んだら、どう思ってたのでしょうか。大人達と勇敢に闘ったモモってすごいなぁ、ぐらいで終わっていたかもしれません。
こういう、子供向けのお話って、大人になってから読むと、意外とグッとくることがあったりします。サン・テグジュペリの「星の王子さま」もそうでした。大人になってから読み直してボロボロ泣いたことがあります。小さい頃に読んだ絵本にしろ、いいお話というのはどんな年齢で読んだとしても何かを感じられるものなのですね。「モモ」を読んだことがない人も読んでみてください。

私はモモみたいに、人の話をちゃんと聞いてあげられる人になりたいと、いまさらながら思いました。

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